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ARITUGI

神戸芸術工科大学 芸術工学部 プロダクト・インテリアデザイン学科 3年
青木陽和

物作りの工程の一つである「組み立て」を、完成形という目標に向かって「道」を歩んでいる様子という風に捉えました。今回は家具と関係性の深い建築物に着目し、中でも特に社寺建築などの伝統的な建築に用いられる「継ぎ」の要素に重点を置いた組み立てスツールを制作しました。

機能的でアイコニックな継ぎの魅力を家具に落とし込む

構造物の強度の担保や、腐食した材の交換を可能にするための、合理的な形を追求していった結果生まれる特徴的な形。機能的であり、象徴的でもある、そんな継ぎに魅力を感じ今回のスツールを制作しました。家具に落とし込む際の継ぎの使用用途と、造形のシンプルさを加味し、種類のある継ぎの中で蟻継ぎを選択しました。

日本の伝統的な構造物の特徴を取り入れる

構造面での形を模索した結果、正面から見ると鳥居のようにも見えるスツールが出来上がりました。ディテール面では、鳥居のような形を始めとして日本の伝統建築の要素を盛り込んでいます。
座面の両サイドは、斜めにカットを入れることにより、鳥居の雰囲気により近づけ、分厚い座面パーツの重たい印象を和らげます。
また、側面から脚材パーツの木口を見せることで社寺建築などに見られる化粧垂木などの木口が見えている要素を取り入れました。色味は鳥居のような造形と空間に置かれた際の雰囲気を考慮し、赤色で塗装しポップな印象に仕上げました。

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青木陽和

あおきひより

神戸芸術工科大学 芸術工学部 プロダクト・インテリアデザイン学科

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